先日、毎日JPで次のようなNEWSが報道されていました(こちら)。
残業代未払い訴訟において、会社側が残業代の権利放棄がなされたと主張するケースがままありますが、これに対して同事案の従業員側代理人は、同権利放棄を誘導したものであり、違法無効との反論を行ったようです。
「労基署を愚弄している」等のコメントが見られますが、それよりも法的に問題となるのは、同残業代放棄が労働者の「自由な意思に基づくものであることが明確であるのか」という点です(賃金債権放棄に係る先例として、シンガー・ソーイング・メシーン事件ほか)。同判断のポイントになるのが、労働者からの残業代放棄確認書提出までのプロセスですが、そもそも労働者が自らの残業代を放棄すること自体が不自然ですので、それを払拭するような合理的理由がありうるのか。
同事案が判決で示された場合には、また改めて注目したいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿