先日、米映画「マイレージ、マイライフ」を見に行ってきました(こちら)。監督のジェイソン・ライトマンは、前作(ジュノ)、前々作(サンキュー・スモーキング)ともに実におもしろく、本作も大変楽しみにしておりましたが、やはり期待どおりでした。
ジョージ・クルー二ー扮するアウトプレースメント社社員(クライアント会社から依頼を受けて、解雇通告等を代わりに行う業務)が、似たもの同士の異性と出会うこと等を通じ、自らの人生に向き合うといった物語です。引きつけられるストーリー展開はもちろん、ジョージ・クルー二ーのあまりに格好良い出張ぶり(搭乗手続き、ホテルのチェックインのシーンは特にお勧め(笑))、あるいは飛行機の窓から眺めるアメリカの風景等が素晴らしいのですが、人事労務の見地から見ても、大変おもしろい映画です。
ジョージ・クルーニーが解雇通告を行う際、まず言うのが「貴方の職務がなくなりました」。同通告を受けた社員は、その後の生活保障や不当解雇の疑い等について申し立てを行いますが、この「職務がなくなったこと」自体はあまり問題視していないようでした。
日本の場合は、まずもって、「貴方の職務がなくなった」と言われれば、多かれ少なかれ「何か違う仕事に配転してくれ」「なぜその措置を検討しないのか」といった話になりそうです。そもそも解雇通告をアウトプレースメント会社社員に完全に委ねること自体も、日本ではまだまだ稀であるように思われます。
同映画では、その後、リストラ宣告業務が更に「効率化」されようとしていきます。どのような「効率化」であるか、またそれがどうなるかについては、ぜひ本作をご覧いただければ幸いです(笑)。
本作を見て、アメリカという国を見てみたくなりました。
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