2010年4月21日水曜日

菅野和夫「労働法(第9版)」を読む1

 菅野和夫先生著「労働法」(弘文堂)の第9版が先日、出版されました。巻末を見ますと、初版が昭和60年。私が学部時代に手を取り、学部演習・試験および公務員試験勉強のために精読していたのが第3版。公務員時代が第4~5版、大学院で修行していた時が第6版~第7版。色々と思い出の尽きない書籍です。

 さて今春出版された第9版。はしがきで述べられているとおり、本改訂は新たな立法のフォローに留まりません。まず「労働者派遣、労災補償、労働者や使用者の概念、等々にわたる裁判例の動きも見逃しがたい。今回の改訂は、・・判例に生じている発展をフォローし、本書を最新のものにすることが第1のねらい」とされます。

 まさに松下PDP事件、脳心臓疾患・精神疾患の業務上外認定をめぐる裁判例、および新国立劇場事件などの労働者性に係る最新裁判例について、菅野先生のコメントが本文あるいは注に述べられている点がまず大変に勉強になるところです。

 その他、個人的に大変刺激を受けていますのが、「管理監督者問題」、「就業規則の不利益変更と労働者の個別同意との関係」に係る菅野先生の新記述です。これにつきましては、また後日。いずれにしましても、すでに第8版をお持ちの実務家の方々も、仕事で労働法に接する機会があれば、第9版を購入しておくことをお勧めいたします。

1 件のコメント:

太郎 さんのコメント...

北岡さん、いつも楽しみに拝読しています。菅野『労働法』ですが、わたしの理解では最近はほとんどの改定作業は山川・土田両氏によるもので、御大は最後に目を通すとのことですが、如何に?