有休休暇の時間単位付与に関する労使協定締結の件でsosコラムに少しばかりコメントをいたしました。ご覧いただければ幸いです。
ところでこの有休休暇の時間単位付与。仮に導入するとしても、細切れとなる有休休暇の時間単位申請をどのように管理するのか難問が残されています。紙台帳で管理しているのであれば、それぞれ記載をしていくことで足りるのでしょうが、多くの企業では年休もコンピュータで申請・承認・管理・賃金反映を一元的に行っているのではないでしょうか。その場合、この時間単位申請は既存の勤怠管理システムで対応は可能なのでしょうか。畑違いでよく分かりませんが、給与制度変更の際、システム部門と折衝を重ねた少しばかりの経験を思い出してみると、相当煩雑なシステム改編作業が予想されるところです。
例えば所定労働時間が6時間、7時間、8時間の社員が混在する会社において、それぞれが1時間ごと年休の時間単位取得を複数回行ったとしましょう。システム上、それぞれの社員の残有給時間数が適切に管理されるか否かが問題となるものです。
あるいは所定8時間のある社員が有給日数分を使いはたしてしまい、残っていた時間単位年休3時間分を取得するとして、賃金システム上、これが3時間分の有給取得⇒賃金支給までスムーズに対応できるでしょうか。今つらつら考えているだけで頭が痛くなる問題が幾つも湧き上がってくるものです。
そのように考えると、来年4月施行とはいえ、この時間単位付与制度は当面導入するか否か先送りする企業が相当数出るものと思われます。その際はsosコラムで指摘した誠実団交応諾義務等の問題はご留意いただきたいところです。
2009年3月17日火曜日
2009年3月13日金曜日
マッコリのこと
昨晩、M先生に韓国料理を御馳走になりましたが、その際、痛飲したのがマッコリなるお酒。白いお酒となると、「にごり酒」=美味しい=飲みすぎ=二日酔いの連立方程式が自然に脳裏をよぎり、おそるおそる飲んでおりました。
マッコリはさっぱりとしていて、とても美味しいお酒です。キムチやホルモン焼きに大変、マッチします。特に昨夜のお店は緑茶、抹茶などの味をつけたマッコリを出しており、これもまた美味。ということで、いつも通り、よく飲んだ訳ですが、今朝は思いのほか頭がしゃきっとしております。
これからはマッコリを愛飲しようかと思う今日この頃。近所の韓国料理屋を開拓せねばなりませんね。
マッコリはさっぱりとしていて、とても美味しいお酒です。キムチやホルモン焼きに大変、マッチします。特に昨夜のお店は緑茶、抹茶などの味をつけたマッコリを出しており、これもまた美味。ということで、いつも通り、よく飲んだ訳ですが、今朝は思いのほか頭がしゃきっとしております。
これからはマッコリを愛飲しようかと思う今日この頃。近所の韓国料理屋を開拓せねばなりませんね。
2009年3月11日水曜日
ラーメン屋「きら星」のこと
2009年3月8日日曜日
改正労基法の代替休暇をめぐる法的問題(諮問案から)
平成22年4月施行の改正労基法に関する施行規則案が、先日の労働政策審議会労働条件分科会において諮問されました(こちら)。今後、同審議会で審議の上、遅くとも4月~6月までには、改正労基法の施行規則および施行通達等が出そろう予定です。
ここでは、先日示された施行規則案(諮問案)を通じて、新設される代替休暇をめぐる法的問題を考えてみたいと思います。
昨年成立した改正労基法では、1か月について60時間を超えて時間外労働をさせた場合、割増賃金率が5割以上(従前に比して2割5分増し)に引き上げられる旨、法律で明記されました(改正労基法37条1項但書き) (改正労基法に関する厚労省資料はこちら)。
これに合わせて新設されたのが、代替休暇制度です。改正労基法37条3項において、使用者が労使協定を定めることによって、先の引き上げ部分については割増賃金の支払いに代えて、休暇取得を付与することを許容しました。その目的としては、長時間労働に従事した社員を労動から解放し、その健康確保を図ることにあるものです。
代替休暇制度の詳細については不明な点が多かったところ、先般示された施行規則案を見ることによって、若干ではありますが代替休暇の制度設計(案)が見えてくるところがあります。ここでは主に代替休暇の単位と、その付与期間を取り上げます。
まず第1は代替休暇の単位です。同制度は60時間を超える時間に対して設けられるものであり、数字だけを見ると、例えば1か月あたり61時間の時間外労働が生じた場合、これに対応して15分の代替休暇を与えることも考えられなくもありません。しかしながら、15分などの短い時間で代替休暇を付与することは、労使双方のニーズが未知数の上、その運用が煩雑になる恐れもないとはいえません。
そのためか、施行規則案(諮問)を見ると、労使協定において定める代替休暇の単位は1日又は半日とすることを求めています。従って、1か月あたりの時間外労働時間が76時間の場合は半日、同じく92時間の場合は1日を引き上げられた割増賃金分の支払いに代えて、代替休暇付与に替えることが可能です。では、仮にある月の時間外労働時間が75時間あるいは91時間の場合はどのように考えるべきでしょうか。先の施行規則案を前提とすれば、半日あるいは1日に満たない部分は、3時間あるいは7時間等の形で代償休暇を付与することはできず、原則どおり割増賃金支払いが求められることとなります(※なお使用者側が端数を切り上げて、半日あるいは1日単位で付与すること自体は当然可能)
問題はこの代替休暇は当月の時間外労働時間数ごと付与しなければならないのか、あるいは一定期間、時間外労働時間数を通算した上で付与することが可能かどうかです。先のケースでいえば、例えば1月は75時間、2月は77時間の場合、2か月の総和(60時間超過分)は32時間となることから、これを3月に代替休暇「1日」として付与することが許されるか否かが問題となります。この点については、先の施行規則案からは定かではなく、その後示される施行通達等に委ねられることになりますが、私見では、次に示すとおり代償休暇の付与が2か月以内ということからも、最低2か月以内の通算は許容されてしかるべきと考えるものです。
第2は付与期間(いつまで付与すればよいか)です。制度設計上、代替休暇の付与期間については特に規制を設けず、労使自治に委ねることも考えられるところですが、1点考慮すべき事項として、健康確保の問題があります。つまり同代替休暇の目的は前述のとおり、労働者の健康確保にあることから、長時間労働状態からなるべく早い段階で休暇を与えることが本来的要請であるということです。
この見地からか、施行規則案においても、付与期間について労使協定への縛りを設けることが示されています。つまり「時間外労働が1か月について60時間を超えた当該1か月の末日の翌日から2か月以内とする」というものです。
「2か月以内」という数字は先の趣旨から理解できるところでありますが、実はこの施行規則案には大きな問題があると考えています。それは、付与の始期です。先の施行規則案にはその始期が「1か月について60時間を超えた当該1か月の末日の翌月」とされています。つまり、60時間を超過した当月内における代替休暇の付与は認めないという取扱いになっているものです。
最近の企業における勤怠管理システムの中には、人事部等が当該月内において逐次、各社員の時間外労働状況を把握し、適宜残業抑制等の指示を行っている例も少なくありません。例えばある月において、76時間の時間外労働が生じた日の翌週に、代替休暇を付与することも、これらの企業では何ら不可能ではなく、現に行っているものといえます。これを厚労省が「代替休暇の付与は労使でどのように考えようが当月中はダメです。翌月に代替休暇を付与してください」ということを、何故、労使合意を排斥する施行規則上のルールとしようとするのか、理解に苦しむところです。
むしろ、当月中に代替休暇を取らせるインセンティブを高めることの方が、法の目的である「労働者の健康確保」の面から有益と考える次第です。今後の労働政策審議会における議論が注目されるところです。
ここでは、先日示された施行規則案(諮問案)を通じて、新設される代替休暇をめぐる法的問題を考えてみたいと思います。
昨年成立した改正労基法では、1か月について60時間を超えて時間外労働をさせた場合、割増賃金率が5割以上(従前に比して2割5分増し)に引き上げられる旨、法律で明記されました(改正労基法37条1項但書き) (改正労基法に関する厚労省資料はこちら)。
これに合わせて新設されたのが、代替休暇制度です。改正労基法37条3項において、使用者が労使協定を定めることによって、先の引き上げ部分については割増賃金の支払いに代えて、休暇取得を付与することを許容しました。その目的としては、長時間労働に従事した社員を労動から解放し、その健康確保を図ることにあるものです。
代替休暇制度の詳細については不明な点が多かったところ、先般示された施行規則案を見ることによって、若干ではありますが代替休暇の制度設計(案)が見えてくるところがあります。ここでは主に代替休暇の単位と、その付与期間を取り上げます。
まず第1は代替休暇の単位です。同制度は60時間を超える時間に対して設けられるものであり、数字だけを見ると、例えば1か月あたり61時間の時間外労働が生じた場合、これに対応して15分の代替休暇を与えることも考えられなくもありません。しかしながら、15分などの短い時間で代替休暇を付与することは、労使双方のニーズが未知数の上、その運用が煩雑になる恐れもないとはいえません。
そのためか、施行規則案(諮問)を見ると、労使協定において定める代替休暇の単位は1日又は半日とすることを求めています。従って、1か月あたりの時間外労働時間が76時間の場合は半日、同じく92時間の場合は1日を引き上げられた割増賃金分の支払いに代えて、代替休暇付与に替えることが可能です。では、仮にある月の時間外労働時間が75時間あるいは91時間の場合はどのように考えるべきでしょうか。先の施行規則案を前提とすれば、半日あるいは1日に満たない部分は、3時間あるいは7時間等の形で代償休暇を付与することはできず、原則どおり割増賃金支払いが求められることとなります(※なお使用者側が端数を切り上げて、半日あるいは1日単位で付与すること自体は当然可能)
問題はこの代替休暇は当月の時間外労働時間数ごと付与しなければならないのか、あるいは一定期間、時間外労働時間数を通算した上で付与することが可能かどうかです。先のケースでいえば、例えば1月は75時間、2月は77時間の場合、2か月の総和(60時間超過分)は32時間となることから、これを3月に代替休暇「1日」として付与することが許されるか否かが問題となります。この点については、先の施行規則案からは定かではなく、その後示される施行通達等に委ねられることになりますが、私見では、次に示すとおり代償休暇の付与が2か月以内ということからも、最低2か月以内の通算は許容されてしかるべきと考えるものです。
第2は付与期間(いつまで付与すればよいか)です。制度設計上、代替休暇の付与期間については特に規制を設けず、労使自治に委ねることも考えられるところですが、1点考慮すべき事項として、健康確保の問題があります。つまり同代替休暇の目的は前述のとおり、労働者の健康確保にあることから、長時間労働状態からなるべく早い段階で休暇を与えることが本来的要請であるということです。
この見地からか、施行規則案においても、付与期間について労使協定への縛りを設けることが示されています。つまり「時間外労働が1か月について60時間を超えた当該1か月の末日の翌日から2か月以内とする」というものです。
「2か月以内」という数字は先の趣旨から理解できるところでありますが、実はこの施行規則案には大きな問題があると考えています。それは、付与の始期です。先の施行規則案にはその始期が「1か月について60時間を超えた当該1か月の末日の翌月」とされています。つまり、60時間を超過した当月内における代替休暇の付与は認めないという取扱いになっているものです。
最近の企業における勤怠管理システムの中には、人事部等が当該月内において逐次、各社員の時間外労働状況を把握し、適宜残業抑制等の指示を行っている例も少なくありません。例えばある月において、76時間の時間外労働が生じた日の翌週に、代替休暇を付与することも、これらの企業では何ら不可能ではなく、現に行っているものといえます。これを厚労省が「代替休暇の付与は労使でどのように考えようが当月中はダメです。翌月に代替休暇を付与してください」ということを、何故、労使合意を排斥する施行規則上のルールとしようとするのか、理解に苦しむところです。
むしろ、当月中に代替休暇を取らせるインセンティブを高めることの方が、法の目的である「労働者の健康確保」の面から有益と考える次第です。今後の労働政策審議会における議論が注目されるところです。
2009年3月4日水曜日
ダラダラ残業について考える③
「ダラダラ残業」は法律上の「労働時間」にあたるのか否か。
よく酒場で話題にのぼるのが、この問題です。この問いに対しては、もう少し条件設定が必要です。
①上司等が明確な指示をなし、残業に行っているものの、その成果物の質・量が労働時間に比して低い場合
②上司等が明確な指示をしていないが仕事を続けており、その成果物の量・質が労働時間に比して低い場合
まず①のケースについては、明確な指示があるため、労働時間性があることは法的に異論ないものです。仮に使用者側がその成果物やその過程に不満を有するのであれば、これに対して逐次、指示し、その改善を求め、なお問題が残る場合は懲戒処分等のステップを考えていくことになります(※懲戒処分の適法性には注意する要あり)。
実は①のケースについては、ホワイトカラー正社員層において稀であり、むしろ次の②が大半です。これについては、よく「明確な指示」がないことをもって、「使用者の指揮命令下」にないので、労働時間にあたらないという見解が示されることがあります。
しかしながら、多くのケース②では、上司が職場にいて、部下の所定時間外在社を「現認」しています。あるいは、その業務量を把握しているものです。これをもって「黙認」といいうるのか、そして事前ないし事後に上司から明確な指示がなくても、「黙示の指揮命令関係」が認められるか否かが問題となりえます。これについては、すでに裁判例の中でも黙示の指揮命令に基づく労働時間性を肯定した事案があります(ユニコンエンジニアリング事件・東京地裁平成16年6月25日労経速1882号3頁ほか)。
このように現状の結論からいえば①、②いずれのケースも「労働時間性」が認められやすい状況にあります。しかしながら、使用者側から見ると、事前の許可なく会社に残り、しかも仕事をしているかしていないのか分からないものを何故、「労働時間」と把握し、時間外割増賃金を支払わなければならないのか腑に落ちないところがあると思われます。
同問題のポイントとして、実は「休憩時間」の問題があります。次はダラダラ残業と休憩時間の関係を考えてみます。
よく酒場で話題にのぼるのが、この問題です。この問いに対しては、もう少し条件設定が必要です。
①上司等が明確な指示をなし、残業に行っているものの、その成果物の質・量が労働時間に比して低い場合
②上司等が明確な指示をしていないが仕事を続けており、その成果物の量・質が労働時間に比して低い場合
まず①のケースについては、明確な指示があるため、労働時間性があることは法的に異論ないものです。仮に使用者側がその成果物やその過程に不満を有するのであれば、これに対して逐次、指示し、その改善を求め、なお問題が残る場合は懲戒処分等のステップを考えていくことになります(※懲戒処分の適法性には注意する要あり)。
実は①のケースについては、ホワイトカラー正社員層において稀であり、むしろ次の②が大半です。これについては、よく「明確な指示」がないことをもって、「使用者の指揮命令下」にないので、労働時間にあたらないという見解が示されることがあります。
しかしながら、多くのケース②では、上司が職場にいて、部下の所定時間外在社を「現認」しています。あるいは、その業務量を把握しているものです。これをもって「黙認」といいうるのか、そして事前ないし事後に上司から明確な指示がなくても、「黙示の指揮命令関係」が認められるか否かが問題となりえます。これについては、すでに裁判例の中でも黙示の指揮命令に基づく労働時間性を肯定した事案があります(ユニコンエンジニアリング事件・東京地裁平成16年6月25日労経速1882号3頁ほか)。
このように現状の結論からいえば①、②いずれのケースも「労働時間性」が認められやすい状況にあります。しかしながら、使用者側から見ると、事前の許可なく会社に残り、しかも仕事をしているかしていないのか分からないものを何故、「労働時間」と把握し、時間外割増賃金を支払わなければならないのか腑に落ちないところがあると思われます。
同問題のポイントとして、実は「休憩時間」の問題があります。次はダラダラ残業と休憩時間の関係を考えてみます。
2009年3月3日火曜日
ダラダラ残業について考える②
「何故、ダラダラ残業が生じるのか?」雑感
ダラダラ残業は当然のことながら、法律用語ではありません。さしあたり定義をするとすれば、「労務提供の量・質が低い状態で、所定乃至法定時間を越えて在社し続けている状態」になると考えています。
このようなダラダラ残業はおそらく、昔に比べれば激減したとはいえ、多くの職場において今なお見受けられるところではないでしょうか。では、このようなダラダラ残業は何故、あるのでしょうか。
従業員が残業代ほしさでこのようなことをやっていると指摘する向きがありますが、従来はこれら在社に対して、残業代を請求する社員は稀でした(もちろん退職後に請求する例あり)。
先日、紹介した大竹論文ではワーカーホリックになりやすい社員の特性に着目して、「後回し行動」傾向のある者が長時間労働に陥りやすいと指摘します。もちろん、そのような面もありますが、それだけともいえない気がいたします。
何よりも職場、上司が所定時間後の在社にどのような評価を行っているのか、その点も大きな要因と思われるところです。例えば上司等が夜10時ぐらいに部下(もちろん午前9時出社のケース)が机でかりかり「何か」をしている姿を見て、どのようなに感じ、それをどのように表現しているのか。仮に「よしよし、よく頑張っている」と評価し、それが賞与等に反映されるのであれば、残業代が出ようが出まいが夜遅くまで在社すること自体が従業員の経済合理性にかなうことになります。
このように考えると、最後は人事考課の問題に行きつくのかもしれません。人事考課制度は情意評価から成果評価へとシフトチェンジが進んできましたが、成果主義賃金制度に移行後も、なお情意評価の部分は残されてるケースが多いと思われます。その中で長時間在社をどのように評価していくべきか。ここがダラダラ残業問題を考える上で、実務的に大きなポイントになる気がしています。
ダラダラ残業は当然のことながら、法律用語ではありません。さしあたり定義をするとすれば、「労務提供の量・質が低い状態で、所定乃至法定時間を越えて在社し続けている状態」になると考えています。
このようなダラダラ残業はおそらく、昔に比べれば激減したとはいえ、多くの職場において今なお見受けられるところではないでしょうか。では、このようなダラダラ残業は何故、あるのでしょうか。
従業員が残業代ほしさでこのようなことをやっていると指摘する向きがありますが、従来はこれら在社に対して、残業代を請求する社員は稀でした(もちろん退職後に請求する例あり)。
先日、紹介した大竹論文ではワーカーホリックになりやすい社員の特性に着目して、「後回し行動」傾向のある者が長時間労働に陥りやすいと指摘します。もちろん、そのような面もありますが、それだけともいえない気がいたします。
何よりも職場、上司が所定時間後の在社にどのような評価を行っているのか、その点も大きな要因と思われるところです。例えば上司等が夜10時ぐらいに部下(もちろん午前9時出社のケース)が机でかりかり「何か」をしている姿を見て、どのようなに感じ、それをどのように表現しているのか。仮に「よしよし、よく頑張っている」と評価し、それが賞与等に反映されるのであれば、残業代が出ようが出まいが夜遅くまで在社すること自体が従業員の経済合理性にかなうことになります。
このように考えると、最後は人事考課の問題に行きつくのかもしれません。人事考課制度は情意評価から成果評価へとシフトチェンジが進んできましたが、成果主義賃金制度に移行後も、なお情意評価の部分は残されてるケースが多いと思われます。その中で長時間在社をどのように評価していくべきか。ここがダラダラ残業問題を考える上で、実務的に大きなポイントになる気がしています。
2009年3月1日日曜日
ダラダラ残業について考える①
最近、ダラダラ残業についての勉強を続けています。その中でつらつら考えていることを書き連ねてみたいと思います。
昨年RIETI主催シンポジウムで阪大の大竹文雄先生のご講演を拝聴した際、ワーカーホリックに陥りやすいキャラクターを、小学校夏休みの宿題をどのようにこなしていたかという視点から分析するというお話を伺い、その発想のユニークさに驚嘆したことがあります。その発表では、宿題の後回し行動と男性のワーカーホリックに一定の相関関係があること、この結果を前提とすれば、残業に対する割増賃金増額の効果は乏しく、むしろ「つい残業をするということができないようなコミットメントメカニズムをつくることが必要である」と結論づけておられました。そのための「定時に仕事を強制的に終わらせるメカニズム」として、具体的には、職場に残ることを不可能とする、強制的に休みを取らせることとする等を挙げておられます(詳細については上記シンポジウム配布資料)。
畑違いの私には正直よく分かりませんが、その結論は一定の共感を覚えました。もちろん使用者側が過重・過大な業務を命じ、それが原因で長時間労働に陥らざるを得ないケースが多いことも否定しません。しかしながら、周りを見渡すと、さほど過重・過大な業務が命じられていないにもかかわらず、長時間労働の状態にある男性中高年社員が散見されることも否定できないところではないでしょうか。私もよく企業の人事担当者から、ご相談を頂くのが、「何故か帰らない社員の長時間在社」の問題です。
大竹先生が言うところの「定時に仕事を強制的に終わらせるメカニズム」をどのように構築していくのかは、労働経済学者の仕事というより、むしろ企業人事労務の実務家である担当者、社労士がまさに考えるべき課題ではないかと感じております。現場の知恵を活かし、問題解決に取り組むべき課題です。
昨年RIETI主催シンポジウムで阪大の大竹文雄先生のご講演を拝聴した際、ワーカーホリックに陥りやすいキャラクターを、小学校夏休みの宿題をどのようにこなしていたかという視点から分析するというお話を伺い、その発想のユニークさに驚嘆したことがあります。その発表では、宿題の後回し行動と男性のワーカーホリックに一定の相関関係があること、この結果を前提とすれば、残業に対する割増賃金増額の効果は乏しく、むしろ「つい残業をするということができないようなコミットメントメカニズムをつくることが必要である」と結論づけておられました。そのための「定時に仕事を強制的に終わらせるメカニズム」として、具体的には、職場に残ることを不可能とする、強制的に休みを取らせることとする等を挙げておられます(詳細については上記シンポジウム配布資料)。
畑違いの私には正直よく分かりませんが、その結論は一定の共感を覚えました。もちろん使用者側が過重・過大な業務を命じ、それが原因で長時間労働に陥らざるを得ないケースが多いことも否定しません。しかしながら、周りを見渡すと、さほど過重・過大な業務が命じられていないにもかかわらず、長時間労働の状態にある男性中高年社員が散見されることも否定できないところではないでしょうか。私もよく企業の人事担当者から、ご相談を頂くのが、「何故か帰らない社員の長時間在社」の問題です。
大竹先生が言うところの「定時に仕事を強制的に終わらせるメカニズム」をどのように構築していくのかは、労働経済学者の仕事というより、むしろ企業人事労務の実務家である担当者、社労士がまさに考えるべき課題ではないかと感じております。現場の知恵を活かし、問題解決に取り組むべき課題です。
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