労働契約法に基づく無期転換の特例を定める法律(「専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法案」)が成立するのか否か。今月21日の解散が決せられた中、世間的には極めてマイナーな話題ではありますが、人事労務担当者サイドから見ると、相応の関心事項ではないかと思われます(厚労省による同法案の概要解説は
こちら)。
同法案は誠に数奇な運命を辿っており、実は前国会において衆院可決(賛成多数)→参院審議未了継続審議→本国会の参院本会議ですでに可決されています(10月29日)。
衆院・参院双方の本会議を可決したことから、常識的には同法案は可決成立したように思われるところ、国会ルールが変更されており、継続審議法案を成立させるためには、次国会において改めて参院そして衆院本会議での可決が必要との事(法案経過は
こちら)。
したがって本法案は再度、本国会会期内に衆院本会議を可決しなければ成立しないものですが、21日の解散が近づいています。このまま衆院本会議で可決されなければ、同法案は衆院本会議可決(前国会ですが)、参院本会議を可決するも「廃案」になるという「悲劇的」な運命を辿る法案となるものです。
さすがに昨日、衆院厚生労働委員会は委員長職権で同法案を可決し、衆院本会議への採択に付しました(
こちら)。本日の衆院本会議での可決成立が期待されていましたが、こちらは「流会」(TT)。
21日の解散までに、同法案が衆院本会議で可決され、成立するのか。はたまた「廃案」の憂き目を辿るのか。明後日までには命運が決することになるものです。